2019年11月13日水曜日

デイケアEXPOこれにて閉幕!




10月28日~11月8日まで西井病院で開催されていた
デイケアEXPO 2019
が無事に閉幕しました。
当初は一週間の展示を予定していましたが、
好評の為、会期を延長して頂きました。


窓いっぱいの大きなステンドグラス風のイラストを作製しました。
みんなで色付けをして、色鮮やかな大作に仕上がりました!
光の加減で色あいも変わります。一日の中でも見え方が変わる自信作です!


フェルトのお花を箱いっぱいに敷き詰めたフラワーボックスです。
「目指せフラワーボックス」の合言葉は無事に達成されました(`・ω・´)
一輪、一輪色合いも考え、色の系統も分けながらみんなで手作りしました。


展示後は、ヘアピンやヘアゴムに加工してバザーにて販売予定です。

-----------------------------------------


さて、西井デイケアの矜持は「アーティスト集団」と豪語したことから始まった
今回のデイケアEXPOですが、誰が意図した訳でもなく気づいたら
「お花」をモチーフにした作品であふれていました。

そして付けられたテーマは「flowery…
(たぶん誰にも知られていませんが)

それも偶然ではなかったのかもしれません。
西井病院の敷地内には、いつの日も花々が咲き誇っていて、
西井デイケアの伝統を象徴するプログラムこそ「生け花」だったからです。


テーマにちなんで、今回の出展に
かつてのプログラムで題材にしたこともある一篇の詩を添えました。


やむなく省略していたので、ここで全文掲載させて頂きます。


生命は 吉野弘

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命は
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
虻(あぶ)の姿をした他者が
光をまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない

-----------------------------------------


デイケアは普段、あまり目立たない場所にあって、
そこでの活動もほとんど知られていないのが実状ではないでしょうか。
それでも来院する方々や地域の方々とは全く無関係ではないような気もしています。

皆さんにデイケアの日常の一端に触れて頂けたなら、この上ない喜びです。

なお今回の出展を機に、病院玄関にデイケア作品の常設展示スペースを頂きました。
ステンドグラス風イラストもそのまま展示させて頂いています。
ご協力頂いた方々に心より感謝いたします。

ありがとうございました。